コラム

6月の誕生石 真珠(パール)

《真珠の由来・伝説》

真珠には「人魚が恋人を想い流した涙が、宝石となった」または「月の雫が結晶になった」などの多くの伝説があります。日本でも、美しい貴族の女性を真珠にたとえて万葉集などに記されています。女性的なイメージで、美しさの象徴のように扱われているのは、真珠が美しさと気品を兼ね備え、宝石の女王にふさわしい上品さを兼ね備えている事から由来しているのでしょう。

生きた母貝は、貝に入った異物をも、優しく分泌物で包み込み、異物である殻には保護殻を形成するようにして美しい真珠層が生まれます。
こうしたことから宝石言葉は「やさしさ」「純粋無垢」「謙虚」などと表現され、
ご成人やご結婚の御祝などにも、重宝する宝石として、用いられてきています。
 
 

《真珠の人気》

日本のアコヤ真珠の人気が世界的に高まっています。以前より、海外の有名ブランドの製品にもアコヤ真珠が使われていたり、ジュエリーには欠かせない存在ではありましたが、海外で生産されるアコヤ真珠の品質レベルが低く、やはり国内で生産されるものが、海外でも高い人気があります。特により高品質な真珠に注目が集まっており、オーロラ花珠真珠などに代表される高品質な品は、海外での需要も多くあります。
 
勿論、国内に於いても、定番のジュエリーとして、代表的な揺るぎない存在であり、宝石の愛好家からも憧れの的であることに変わりはありません。最近はカジュアルなジュエリーにも使用されることが多く、若い方からも絶大な人気があります。
 
真珠の生産には、日本の美しい「環境」と「四季」という背景があります。すばらしい「環境」の中で、アコヤ貝が暑さや寒さのある「四季」を過ごし、貝が身を守ろうとして様々な動きをすることで、表情豊かなツヤのある美しい珠へと成長することにより、真珠が生みだされています。そしてその美しい真珠を、日本特有の繊細な感性と技術を駆使する「ものづくり」により、ジュエリーとして製品化されています。