コラム

良質な真珠の見分け方

《希少価値、品質の違い》

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真珠の価値を決める要素は6つあります。
「サイズ」「光沢(テリ)」「巻き」「形」「傷」「色」です。
多くの真珠が生産されますが、丸くて傷が少なく、テリのある真珠は、花珠などに限定される為に、希少価値が高く、高価なものとなります。同じサイズでもランクによって、価格は10倍以上の差があるものですが、その価値を正しく見分けにくいために、同じ品質でも販売価格は販売店によって全く異なってきてしまいます。多くの真珠を見ることにより、真珠を見分けることのできる目を養う事が大切です。今回は、それぞれの要素別に、見分け方の詳しいポイントをご紹介します。

 

 

《6つの要素、サイズ・光沢・巻き・形・傷・色》

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サイズでは、同じ品質の真珠であればサイズが大きくなるにつれて希少価値が上がり、高額になっていくのが一般的です。
ネックレスの場合、一番大きいセンターの真珠の最小値と、一番小さいスソの真珠の最小値を計ります。このサイズを基に、例えば8-8.5ミリなどの表示にて、ネックレスに通されているすべての珠がその範囲内にあることを表し、0.5ミリ刻みにサイズ分けされて組み上げられていきます。

 

真珠のカラーは、ホワイトやピンクというイメージが強いかと思われがちですが、実は貝の種類によって異なるのです。同じ品種の貝でも微妙に色が違います。
一般的な人気色はアコヤ真珠の場合、ホワイトピンク系が代表的ですが、お好みに応じてピンク系の弱いもの、またはピンクの濃いものを選ばれれば問題ありません。
黄色や褐色系の濁りが多いものはあまりお薦めできません。
南洋白蝶真珠はホワイトピンクやシルバー系、ゴールドなどの需要が多く、南洋黒蝶真珠はピーコックカラーと呼ばれるグリーン系やグリーンレッド系の人気が高くなります。
アコヤ真珠の場合、深いゴールド系やブラック系の真珠は存在しません。多くは染色処理を施された真珠となりますので注意が必要です。
 
光沢(テリ)

光沢はテリと呼ばれ、真珠の輝きを表しています。
主成分である炭酸カルシウムがナノミクロ単位で均一に積み重ねられ、層を形成し、表面が滑らかな真珠ほど光沢が出るのです。

 

巻き

光沢は「巻き」とも関係しており、巻きの厚い真珠の方が、強い光沢がでやすいのですが、巻きが厚いからといって、テリが良いという訳ではありません。
巻きの厚さは、一般の方が店頭で厚さを識別することは難しく、最近は計測装置で調べられることも多くあります。
その厚いものを選ぶ方法は、きらきらとした表面ではなく、奥の方から込み上げてくるような深みのある輝きをもつ真珠を選ぶようにします。
 

形は、丸く真円に近いものが良質となります。
丸い真珠以外にもオーバル形、ドロップ、ボタン形、バロックなどがあります。
バロックは、カタチが独特でまさに世界にその1粒しかないともいえます。

 

傷の少ない真珠は希少価値が高く、よく見て頂ければ判断のしやすい部分となります。
テリが弱く、巻き厚が薄いほど傷は少ない傾向があります。
真珠は天然物なので、僅かな傷ができてしまうのは仕方のないことです。それでも傷がより少なく、表面が滑らかな真珠を選ぶようにされた方が良いでしょう。

 

人間と同じく、世界に同じ真珠はひとつも存在しません。
ひとつひとつに個性があり、真珠にはそれぞれの特徴がありますので、真珠を選ぶ際にそれぞれの要素を知っておく事も大切です。